仮想通貨取引ー課税強化

財務相は仮想通貨取引の悪質な申告漏れに対し、課税強化対策を検討しています。

2017年に税務署への申告で、仮想通貨収入があることが判明している人は331人だけとかなり少数です。

検討中の対策強化案は、申告漏れが疑われる場合、仮想通貨交換業者に取引した個人の氏名等の基本情報を照会できる「情報照会制度」の仕組みを整備する案が有力です。このような情報照会制度は米国、英国、ドイツ等で先行して導入されており、租税回避行為の調査制度として活用されています。

他に、仮想通貨交換業者が仮想通貨取引による所得を源泉徴収する案や、一定規模を超える仮想通貨取引に法定調書を義務付ける案も出ています。しかし、仮想通貨の価値を円換算して算出する難点等から仮想通貨交換業者から源泉徴収に対しては難色が示されており、また法定調書案に対しては取引を細分化して提出されないケース等が想定され実効的でないという意見があります。

今後の議論を見守っていきたいと思いますが、やはり「情報照会制度」を推す声が大きくなるのではないでしょうか?

 

2018年11月5日